名古屋市障害者差別相談センター センターニュース 発行月 令和3年5月 発行者 名古屋市障害者差別相談センター 連絡先 名古屋市北区清水四丁目17番1号 名古屋市総合社会福祉会館5階 電話 052-856-8181 FAX 052-919-7585 Email Inclu@ nagoya-sabetsusoudan.jp URL https://nagoya-sabetsusoudan.jp 『名古屋市版トヨタジャパンタクシー 車いす乗車ガイド』完成しました‼ 完成お披露目会 センターニュース第10号でお伝えしたジャパンタクシー 乗車の手引きが完成しました。 4月13日(火曜日)愛知県自動車会館にて完成お披露目会を開催し、障害のあるかたと名古屋市のタクシー事業者、その他関係者約70名が参加しました。 第1部では、当センター 統括責任者の弘田から乗車ガイドの概要説明の後、乗車ガイドの作成に携わった車いすユーザーや名古屋タクシー協会から意見交換をするに至ったきっかけや今後の期待などお話をいただきました。 続く第2部では、ジャパンタクシーの乗車体験会を行い、車いすユーザーに実際に乗っていただきました。ジャパンタクシーも少しずつ改良されており、最新のタイプではこれまで横向き乗車しかできなかった大きさの車いすも前向きに乗車できるようになっていて参加者からは驚きの声もあがっていました  新たな一歩へ この乗車ガイドが全ての乗車トラブルを解消できるものではありませんが、乗車トラブルにおける課題をかかえる当事者同士が同じ方向を向いて乗車トラブル防止に向けた建設的な話し合いを重ねあい、課題解決に取り組むことができたことは、障害者差別解消に向けた 新たな一歩を踏み出せたのではないかと思っています。 『名古屋市版トヨタジャパンタクシー車いす乗車ガイド』は当センターホームページからダウンロードできます。 URL https://nagoya-sabetsusoudan.jp 令和2年度 センター相談実績報告 相談実績 令和2年度にセンター及び地域の相談窓口に寄せられた相談は合計200件で、そのうち差別相談は29件、そのた相談が156件、広報啓発が15件でした。 障害種別としては、身体障害のあるかたからの差別相談が全体の62.1% と最も多くありました。 昨年度と比較すると、コロナ禍による外出自粛の影響なのか、相談件数が少ない結果となりました。 相談内容もマスクや消毒液に関することなど、世相を反映するものがいくつか見られました。 コロナだから配慮できなくて仕方がない。 とコロナのせいにするのではなく、どうしたらコロナ禍においても障害のない人と同じ取扱いをできるのか。 を考えることが大切です。 誰もが我慢を強いられるこんなときだからこそ、お互いに相手を思いやれる気持ちのゆとりを持ちたいところです。 出前講座実績 実施件数14件、参加者数 599人 福祉サービス事業者のみなさんのほか、小中学校(福祉教育)の生徒さんなどに受講いただきました! 令和2年度は、主にこんな内容で実施しました。   障害者差別解消法、名古屋市差別解消推進条例のポイント  センターに寄せられた相談事例の紹介  当事者講師による講話を通した障害理解  バリアフリー・ユニバーサルデザインから考える共生社会 オンライン講座も実施しました。 「障害者差別解消啓発ポスター」できました! 障害者差別相談センターでは、障害者差別解消法等について広く知っていただくため、障害者差別解消啓発ポスターを作成しました。公共施設などにおいて掲示されていますので、ご覧いただけると幸いです。 障害や障害のあるかたへの理解を深め、市・事業者・市民が一体となって、障害を理由とする差別の解消の推進に取り組み、「障害のある人もない人も安心して共に暮らせるまち・なごや」をめざしましょう。 また、掲示可能な場所がありましたら掲示いただければ幸いです。 その際は、当センターへ補連絡ください。 センターへの相談事例   令和2年度は、新型コロナウィルスに関する相談も寄せられました。 【ケース1】 わたしは文化施設の職員です。当施設の入館者には、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点からマスクの着用をお願いしています。 先日、特別支援学校から、中高生の生徒たちを連れて施設の見学をしたい、と予約連絡が入りました。しかし、来館する生徒のなかにはマスクを長時間着用できない生徒がいるとのことでした。 生徒たちをマスクが着用できないことで来館を断ることはしたくありません。どのように対応したらいいのか教えてください。 解説 感染拡大防止のためであっても、障害によりマスク着用ができないかたに対し、代替手段を検討せずに断った場合は不当な差別的取扱いにあたる可能性があります。 センターからは、マスク着用ができない場合、どのようにすれば受入れできるのか、フェイスシールドなどのマスクの代替は可能かなどを学校側とよく話し合うよう、アドバイスしました。また、他の入館者からクレームがあった場合には、マスクの着用が困難なかたであることを説明し 理解を得るように努めること、従業員へも同様に説明が必要であることもあわせてお伝えしました。 以上のとおり文化施設へ回答したところ、見学を断ることはせず、クレームがあったときは丁寧に説明していこうとの結論に達した。 とのことでした。 【ケース2】 わたしは車いすを使用しています。商業施設の入口には、新型コロナウイルス感染予防のため消毒液が設置されていますが、足踏み式のため車いすでは使用できません。 消毒液の近くには係員もいましたが、見て見ぬふりをしていて補助してもらえませんでした。 解説 消毒液が足踏み式のみで、車いすのかたが使用できない状態は、合理的配慮の不提供があると判断し、センター車いす当事者職員と一緒に現地調査の上、商業施設に改善をもうしいれました。 商業施設からは、 これからは、車いすのお客様に対して必要なお手伝いをするという対応を関係部署に周知し、統一した対応ができるように改善する。 との回答を得ました。 民間事業者の合理的配慮 義務化 へ、 障害者差別解消法改正法案 平成28年4月に施行された 障害者差別解消法の見直しが国会で審議が始まりました。 現在、努力義務となっている民間事業者の合理的配慮について、 義務化 される見込みです。このほか、国及び地方公共団体の連携協力や差別解消に向けた支援措置の強化 人材育成や情報収集・提供など が審議されます。 施行は公布日から3年以内になりそうですが、今後この紙面でも情報をお伝えしていきます。 障害者差別相談センターのホームページをリニューアルしました! より使いやすく、わかりやすくなるように、デザインや構成を全面的に見直しました。 また、相談フォームを新しく作成し、より相談しやすいセンターを目指します。 リニューアルにともない、URLが変更になりました。 新URL:https://nagoya-sabetsusoudan.jp メンバー紹介 統括責任者:弘田 障害者差別の解消に向けて、障害のあるかたや事業者のかたが建設的な話し合いで解決できるよう、ともに考えていきたいと思っています。 センター長:山田 4月に南区南部いきいき支援センターから異動して参りました。難しいテーマではありますが精一杯やらせていただきますので、よろしくお願いします。 相談員:不破 障害のあるかたや事業者のかたと一緒に悩みながら、一緒に考えていきたいと思います。 相談員:伊藤 今年度も相談されるかたの気持ちに寄り添った対応を心掛けていきたいです。がんばります。 相談員:板橋 センター相談員4年目となりました。障害者差別解消に向けて微力ながらがんばります! 相談員:かづや 障害当事者の目線で差別解消にとりくんで行きたいと思っています。 ひとにひたむきに。 社会福祉法人名古屋市社会福祉協議会は、令和3年7月に設立70周年を迎えます。 このニュースへのご意見・ご質問をお寄せください! E-mail inclu@nagoya-sabetsusoudan.jp